ドックベストセメントについて
新しい虫歯治療・ドックベストセメントについて
神経を取らないといけないとされた大きなむし歯を
削らず神経を温存するためのセメントです
虫歯の治療では、原則としては、虫歯を全て取り切るのが基本です。しかし虫歯が大きい場合は、全ての虫歯を削ると痛みが出てしまい、神経の治療まで必要になってきます。
神経の治療は痛みがでやすく、治療回数がかかることに加え、歯の神経を取った歯は弱くなり、歯が折れたり、歯の根の先に膿（うみ）がたまってしまうこともあります。
ドックベストセメント（Doc‘s Best Cement）はアメリカで開発されました。銅の入った詰め物を虫歯の上に置き、虫歯菌を殺菌して歯を無菌化します。銅の殺菌力を利用しています。
歯を削る量を少なくでき（削らない虫歯治療）、痛みが少なく、治療回数も少なく、歯の神経の治療が必要ないという特徴があります。
ドックベストセメントと類似した治療として、虫歯菌を殺菌する３MIX-MP法というものがありますが、３MIX-MP法と比較しても優れている点がいくつかあります。
- ３MIX-MPはペースト状の薬剤で固まらないため、流れ出してしまう可能性がある ⇔ ドックベストは硬く硬化し、物性に優れる
- ３MIX-MPは一日で薬効がなくなる ⇔ ドックベストは薬効が持続する
- ３MIX-MPは抗生物質なので、アレルギーの可能性がないとはいえない ⇔ ドックベストは天然ミネラルが主成分なので、副作用などの危険がない
ドックベストセメントの利点
- 治療の痛みが少ない。
- 歯を削る量を少なくできます。（削らない虫歯治療）
- 歯の神経（歯髄）を残すことができます。いわゆる「ひどい虫歯」 にも適応となります。
- 治療回数が少なく済みます。（神経を取る場合に比べ）
- 歯を健康に長持ちさせることができます。
ドックベストセメントの欠点
- 日本では認可されていない詰め物です。（アメリカやヨーロッパの薬事認可は通っています）
- 保険が効きません。＞＞価格はこちら
- 治療後の経過観察が必要。（特に乳歯では欠けることがあります）
- 適応にならない虫歯もあります。
ドックベストセメントまとめ
神経まで達した大きな虫歯治療の場合
| 従来の治療 | ドックベストセメント | |
|---|---|---|
| 治療回数 | 4~6回 約一ヶ月 | 1~3回 1~数日 |
| 治療費 | 保険診療 3割負担で約8000円 | 自費治療(保険外診療)＞下記参照 |
| 治療後の痛み | 生じやすい | 生じにくい |
| 歯の神経 | 神経を取る必要がある | 神経を温存できる |
| 虫歯 | 全部除去する | 一部残す |
ドックベスト治療の価格 (保険外診療)（税別）
- 充填(1~2回で終了) 1本 10,000円
- 型取りして詰め物作製(2~3回で終了)
- 金属の詰め物 1本15,000円
- 白い詰め物 1本35,000円
※上記はおおよその目安です。
虫歯の状態等によって治療内容は変わります。
よくあるご質問
Q 一生持つのでしょうか？
A 普通の歯と同じく、日々の歯みがきや食生活等によって、欠けてしまったり虫歯になる可能性は あります。しっかりお手入れしていきましょう。
Q 歯をまったく削らないのですか？
A 詰め物を外れにくくするため、むし歯の浅い所は少しだけ削る必要があります。この浅い部分を 削る時は、麻酔がなくても痛みがない場合が多いですが、痛むときはもちろん麻酔します。
Q 保険は使えますか？
A 残念ながら保険は使えず、保険外診療となります。
Q 治療はどれくらいかかるのでしょうか？
A 1回の治療は20~30分前後で、１~3回かかります。
